業務改善とは?
どんなに小さな会社・小さなお店でも、仕事や作業の手順が毎回行き当たりばったりということは有りえません。仕事や作業にはある程度決まった手順とかやり方があります。この記事をお読みの皆さんの会社・お店にも、何らかの「業務ルール」とか「手順」あるいは「暗黙の了解」みたいなものがあるはずです。
それらの「業務ルール」や「手順」「暗黙の了解」を、よく観察・検討してみると意外なところに「ムダ・ムリ・ムラ」があることに気づくことがあります。ムダ・ムリ・ムラは、ルールや手順、暗黙の了解や阿吽の呼吸みたいなものを見直すことで、より効率よく、正確にこなせるようになる場合があります。
そういった「仕事」「作業」のやり方やルールを見直して実践していく一連の取り組みをこの解説コーナーでは「業務改善」と呼ぶことにします。
そして、このコーナーでは小さな会社・小さなお店が業務改善に取り組む際に必要な考え方や方法・ノウハウなどをお届けしていこうと思います。
業務改善のための要件
仕事のやり方を変える、手順を見直す、ルールを変更する・・・それをやればなんでも業務改善というわけではありません。本来の目的は「会社の経営・お店の経営を良くするため」ですから、何らかの成果が伴って初めて「業務改善」といえます。具体的には以下のようなことを実現するための取り組みを業務改善と言うことにします。
時間の短縮・期間の短縮
同じ成果を出すための業務(仕事・作業)に費やす時間・期間が短縮されることを言います。例えば、「1人の従業員が5時間かけて行っていた作業を2時間で出来るようになる」というような成果を出すための改善
人数の削減
同じ成果を出すために携わっていた従業員の数を減らす事を言います。例えば「今まで3人がかりで手分けしてやっていた作業を2人で出来るように組み替えた」というような成果を出すための改善。
※上記の2つは組み合わせることで総合的に「効率化」を実現することになります。
ミスの抑制・低減
手順ややり方を変えることで、同じ業務を同じ時間・労力で行っても、ミスが発生することが少なくなるような取り組みとその成果。
クオリティ・成果の向上
同じ業務を同じ労力で行った結果、これまでよりも質の高い成果が出るような改善の取り組みとその成果。
※もちろん、上記すべてを目論んで取り組むでもよいですし、どれか一つを実現するために取り組む、ということでも良いと思います。
前提条件
さて、業務改善は上記のように「効率化・ミスの低減・クオリティの向上」を目指しますが、それには大前提があります。これが業務改善の取り組みにとって最も重要な大前提です。
経営目標・経営戦略やその行動計画に合致していること
会社の経営・お店の運営は例外なく「経営上の成果を出すこと」で、そこには何らかの経営目標やそこへ向かう行動計画があるはず(あるべき)です。その計画に合致していて、経営上の成果を出すことに貢献するものである必要があります。
例えば「会社の提供するサービスの質を劇的に上げることで顧客価値を高めよう」と目標を立てている会社で、質やクオリティを二の次にして人員削減や時間短縮でコストを削減するためだけの業務の見直しをするのは業務改善としてあるべき姿ではありません・・・と、弊社では位置づけています。
業務改善のための基本方法
業務改善のための具体的なノウハウや方法については、今後少しずつ解説記事として追加掲載していきますが、まずは最初の記事の締めくくりとして基本的な方法を3つご紹介しておきます。
1.やり方の変更
業務改善というというとほとんどの方がこれを思い浮かべると思います。「手順」や「方法」「ルール」を変えることで目論む成果を出す方法です。
2.やらせ方の変更
適材適所とでも言いましょうか?少しスキルの足りないスタッフに何となくやらせている、とか、優秀なスタッフに簡単な作業に従事させて、早く終わって手が空いてしまうというような、作業をさせる方・支持する方の変更や改善によっても優れた成果を上げる場合があります。
3.スキルアップ・パフォーマンスアップ
実際に作業をする方のスキルアップ・パフォーマンスアップをすることで改善の成果につなげる、という方法です。
さて、ここまでの記事でピン!と来た方は、どんどん取り組んでみてください。そうは言われてもなんだかやり方がよく分からないという方は、今後の弊社の解説記事をどうぞ参考になさってください。