独立・開業解説~4~

独立開業~税理士に依頼するべきかどうか~

個人事業主の独立開業、会計・決算を税理士にお願いするべきかどうか?

確定申告って、実は結構むずかしいです

私が不勉強なだけかもしれませんが・・・^^;。確定申告って、実は結構むずかしいんです。特に青色申告(=65万円控除を受けられる)の場合は色々難しいですねえ。

個人事業主の方のかなりの割合の方が「確定申告、全部自分でやる」という方がいらっしゃいますね。私もそういう方々に色々お話を聞いたんですけど、理由は殆ど共通しています。

  • 税理士さんとか専門家に頼むとお金がかかってしまうので勿体無い。
  • 自分の事業のお金の動きを、いちいち隅から隅まで他人にチェックされるのがイヤだ。

人それぞれ考え方しだいなので、これはこれでアリだと思います。

けどね、自分で確定申告しようとすると、結構面倒くさかったりして大変です。何が大変なのかというと・・・

  • 「個人」の確定申告なので、仕事上の経費や売上だけじゃなく、医療費とか保険料とか、あるいは持ってる土地や建物などの不動産など、色んな物を確定申告時に申告しなきゃならないので、ひとつひとつの事にいちいち詳しくないとムリ。
  • 確定申告時期(毎年2月)とその前に、申告用の資料を作ったり集計したりしなきゃならなくて、正直1月、2月は本業以外の時間がコレにかかりっきりになってしまう。
  • 家族や親・子供など自分一人だけじゃない場合、色んな要素が絡んできて、ムリですムリ(><)

確定申告するときの選択肢

で、実際に確定申告する(=決算する)時には、いくつか選択肢があります。

  1. 全部自分ひとりでやる(これが上記で説明したものですね)
  2. 商工会・民主商工会などに参加登録し、確定申告時期にマンツーマンで指導を受ける
  3. 信頼できる税理士さん(会計事務所)へ確定申告を依頼する

私としては「信頼できる税理士さんにきちんとお願いするのがおすすめ」です。

税理士さんに頼むと、お金すげ~かかるんじゃない?

・・・という印象をお持ちの方も多いと思います。確かに、確定申告(決算)をお願いすると1回10万円とか20万円とかそのくらいの金額がかかるので、お世辞にも「安いですよ、全然高くないです」とは言えません。ただ、一般的な誤解が多いのも事実です。

オカネ払ってるのに、経理の処理してくれない

一番多い誤解がこれ。税理士さんに確定申告頼むと、領収書の整理や記帳(会計ソフトへ金額や明細を入力する作業)を全部やってもらえる、つまり「確定申告」じゃなくて「経理作業」を丸投げ出来ると思っている方が多いのですが、それは全く違います。
税理士さんが個人事業主に対してやってくれるのは、基本的に「確定申告」手続きの代行です。
確定申告手続きの代行以外の、「領収書の整理」とか「加入している保険の手続き」とか、そういうことまでやってもらおうとすれば、上記のような「確定申告手数料の10数万円」以外に、月々数千円とか数万円の費用がかかるのは当然です。
逆に、そういう「本来自分がやるべき経理作業」を全部自分でやるのであれば、月々に会計事務所へ払ったり税理士さんへ払ったりするお金はほとんど発生しないと考えてよいでしょう。(毎月経営指導を受けるとか、税務相談を受けるとかいう場合は別です)

確定申告するだけで、他になにもしてくれない?

これを不満要素として語られる事業者さんも多いのですが、そりゃ当然の話です。「どうすれば売上上がるか」とか「どうすれば節税対策できるか」とか、そういう専門知識の必要なアドバイスを、「確定申告料だけ払って、1年間タダで教えてもらおう」なんていう方が虫の良い話ですよね。

実はイザというときに頼りになる!

売上が順調に伸びて、預かり消費税の支払いが発生したとか、従業員を雇うことになったので届け出が発生したとか、はたまた「税務署から数年前の確定申告について調査が入った」なんていう、普段全く考えていなかったようなことが起きた時に、確定申告を税理士さんにお願いしていると、かなり親切にアドバイスしてくれたり、場合によっては自分の代わりに税務署と交渉したり説明に立ち会ってくれたりします。

なので、可能であれば、なるべく税理士さんに確定申告をお願いするのが良いと思います。

なお、税理士さんに確定申告をお願いするのにあたっては、なるべく一人の税理士さん(一つの会計事務所)をずっと利用し続けるのが良いです。ちょっとしたことでコロコロと税理士を変えたり会計事務所を渡り歩いたりするのは、色んな意味であなたの事業にとって何も良いことはありませんから、ね。

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