事業でSNSを活用している事業者さん、SNSのアカウントは極力「ビジネスアカウント」を使うようにしましょう。
ビジネスアカウント?
例えばLINE、Facebook、InstagramなどのSNSは基本的に個人で利用することが前提となっていますが、必要に応じて個人の利用とは区別してビジネスアカウントを登録できるようになっています。
Twitterではそういう個人・ビジネスといった区別はありませんが、必要であれば個人で利用しているTwitterアカウントとは別に企業名などで登録した別アカウントでビジネス利用する、というような事が可能です。
このページで解説しようとしている「ビジネスアカウント」とは、有料版のサービスのことを指しているのではなく、こういった「個人とは別にビジネスで使うことを目的としたアカウント」のことを念頭に置いています。
なぜビジネスアカウントを?
事業や業務で活用する場合にビジネスアカウントの利用を強くおすすめするのは、理由がいくつかあります。
複数での管理
個人のSNSアカウントはあくまで「その人個人」が使うものですね。個人事業主で一人親方という方なら「個人の利用=事業用」と同一に考えても良いかも知れませんが、「家族経営している」「従業員がいる」というような場合や、「個人の利用とお店や会社としての利用は区別したい」という場合には、やはりビジネスアカウント(=個人のアカウントとは区別されたもの)を利用しておいたほうが良いです。
個人アカウントとは別にしておくことで、例えば
- 複数の人でビジネス(会社・お店)のアカウントを管理できる
- お店や会社の情報をビジネスアカウントで発信できる分、個人アカウントはそういう「商売」や「事業」のことを気にせず利用できる
というような事が可能になります。
個人アカウントは「記録の保管」に難がある
LINEやFacebookがそうなのですが、個人アカウント(一般的な利用のアカウント)では、メッセージのやり取りや記録の保管に難があります。特にLINEは、スマートフォンでの利用が前提で特定のスマホや電話番号と紐付いているため、「そのスマホ以外での情報の確認や記録」がやりづらいという難点があります。
また、携帯電話番号が変わった・スマホの機種変更をした、というような場合に、それ以前の利用履歴などが消失してしまうという懸念もあります。
継続的にお客様とやり取りをしている場合には、こういうちょっとした機種変更や環境の移行だけで履歴が消えてしまうかも知れないというリスクは避けたいものです。
取引をしている場合は特に注意
お客様や取引先と、単にメッセージのやり取りや情報交換をしているだけというだけでなく、「売買などの取引」をしている場合には要注意です。(実はこの事が書きたくてこの解説記事を書いているようなものですが^^;)
- LINEやInstagramなどのダイレクトメッセージ(トーク)で、お客様からの注文や予約を直接受けている
- その注文や予約などに対して、同様にダイレクトメッセージ(トーク)で返事を返している
- 一連のやり取りの中でオンライン決済(QRコード決済やカード決済)を利用している
というような場合、これらのやり取りの履歴はきちんと記録として保管しておく必要があります。
個人のSNSアカウントでも、「アカウントの変更はしない・スマホの機種変更はしない」という前提ならこの記録は保管できるかもしれませんが、機種変更や万が一のアカウント変更などが生じると、これらの記録が消失してしまうことになりかねません。そうなると、決算とか確定申告など、経理上の処理の際に記録がなくて困ってしまう(場合によっては電子帳簿保存法の違反となってしまう可能性も?)のです。
無料版で構わないので、ビジネスアカウントへの移行を
上述のような理由があるので、事業でSNSを使う(特に商取引を伴うやりとりに使う)場合には、極力早い段階からSNSは個人利用のものと区別してビジネスアカウントを利用しておくことを強くおすすめします。