ビジネス・事業経営でIT活用をしようという場合には、「メールアドレス」は必須です。このページでは、お読みいただいている事業主およびその支援者の皆様に、ぜひともこの事を再度認識していただくために、様々な角度から解説させていただきます。
Eメールは基本中の基本です
メール、文字打つの面倒だし、用件伝えるのなら電話やFAXの方が手っ取り早いんだよね・・・と、未だに「メール」を特別扱いされている方もいくらかいらっしゃるかと思います。
けれど、プライベート・個人的な暮らしの中でならともかく、ビジネス・事業・仕事をする上でメールは基本中の基本です。
ネット上での手続き、基本はメールでのやり取り
例えば身近なところかではAmazonとか楽天とか、ネットショップをするのにはメールアドレスでのやり取りが必須です。また、ビジネス的な話で言うと取引先との個々のやりとりなども今やメールが普通。また、官公庁や行政での手続きなども最近はメールアドレスでの登録が非常に多くなってきています。
今さらメール?と言うなかれ
ネットなどに少し詳しい方は「GoogleアカウントやFacebookアカウントでの認証で済んじゃうことも多いから、何もメールでなくても・・・今さらメールなんて遅れてるよ」と逆にメールの時代遅れ的なことをご指摘される方もいらっしゃうかもしれません。
けれど、現実はそうなっていません。多くの場合のビジネスアプリやビジネスクラウドサービスは、「メール認証」が基本です。(まあけど、こういうご指摘をされる方はたいてい「既にメールアドレスでのやり取りは基本」となっている方が多いので、今さらこの解説を読むのに時間を割いていただく必要もないかもしれません^^;)
メール整備の基本
と、ここまで解説してきたものの、このWebページ解説をお読みいただいている方の多くは「メールアドレスなら持ってるよ、使ってるよ」という方が多かろうと思います。そこで、「本当にそのメールアドレス管理で大丈夫?」というお話を・・・
インターネット接続プロバイダの無料メール
例えばNiftyとか、例えばSo-netとか、例えば静岡ローカルでいうとTOKAIとか、インターネットに接続するいわゆる「インターネット接続プロバイダ」から無料で付与されているメールアドレスを使ったりしていませんか?それ・・・ビジネス的にダメですよ、リスクが大きすぎます。(いえ、インターネットプロバイダのメールがダメと言っているのではないです。それを平気でビジネスのメインメールとして利用しているあなたの姿勢がマズいですよと言っているのです。ここは敢えて厳しいことを書きますm(_ _)m)なぜって?・・・
- インターネット接続プロバイダ、変更したらメールアドレスも変わっちゃいます
- プロバイダの無料メール、容量や仕様で色々不十分なことが多いです
- 多くの場合IMAP形式に対応していません
プロバイダ変更したらメールアドレスが変わっちゃう
最近ではインターネット料金競争が日常化していて「より安い方」「よりスピードの速い方」へどんどん乗り換える方も多いと思います。つまりプロバイダを変えるということ・・・「Nifty」から「So-net」へ変えると当然メールアドレスも変わってしまいます。変わるたびに取引先や客先へアドレス変更のお知らせをするのは、ビジネス上やっぱり非常に面倒だしリスクも高いです。
しかも、「◯◯@nifty.com」が「◯◯@kishimotobusiness.com」に変わりましたみたいな「会社のオリジナルドメインに変わりました」ならまだ良いですが「niftyがsonetに変わりました」という連絡をすることで「あ、この会社はどこまで行ってもプロバイダの無料メールを使うんだな」とそういうことも伝わってしまいます。
容量や仕様の不足
特にメール容量。最近増えてきたとは言え、メールを多用する方にとっては無料で付与されているメールの容量はやっぱりちょっと不安があります。
IMAPに非対応
メールには、「POP3方式」という方式と「IMAP方式」という方式があります。何が違うかというと、「IMAPなら複数のPC・モバイル端末で全く同じメールを送受信できる」ところ。POP3方式ではこれが多少無理がありますが、多くのプロバイダメールはこのPOP3方式で、IMAPに対応していないところが多いです(さすがに最近は少しずつ対応してきているようですが)
携帯とPCで複数のメールアドレスを使ってる
これも最近非常によくある話。パソコンでは会社独自のメールアドレスを使っているけど、携帯(スマートフォン)では別のアドレスを使っている、というようなケース。
スマートフォンを使い始めた時に、AppleやGoogleのアカウント作るためにメールアドレスを携帯用に作らなきゃならなかった方は多いと思うので、2つあるいはそれ以上のメールアドレスがあるのは、悪いことではないのです。
問題は、複数のメールアドレスの使い分けや区別が出来ていない、という場合。
使い分けるのは良いですが、「このサービスにはどちらのメールアドレスを登録してあるのか?」が区別できていなくて、パスワードを変更したり登録情報の手続きを変更する場合などに、いちいちメールアドレスがわからないと大騒ぎする方が、結構いらっしゃるように思います。
まあ、大騒ぎする程度であればまだ良いですが、例えば「Aという有料サービスとBという有料サービスを連携して運用しようとしているのに、そもそもAとBに登録してあるメールアドレスが違っているので連携の設定が出来ない」というようなビジネス上の障壁になってしまうリスクも考えられます。
代表メールアドレスを複数の人が使っている
これも、小規模事業者のメール運用でよくあることです。「代表アドレス宛にきたメールを、社員全員で共有する」のは良いのですが・・・社長に送るメールも、営業のAさんにおくるメールも、全部同じアドレス宛で「◯◯社長」と宛てるか「営業部A様」と宛てるかで区別してください、というようなのは、リスクが大きすぎます。
会社の経営数値に関わる重要な文書データを、社長あてに送りたいという場合に、「うちはアドレスひとつしかないから」だと、そのメール、従業員さんも見てしまうことになりますよね。
せめて、代表メール以外に各従業員(少なくとも事務方スタッフには全員)1つずつメールアドレスを付与しておくべきです。
・・・と、ここまで色々「それで大丈夫?」的な例を挙げさせていただきましたが、ここから先は、ではどうすればよいの?という話
1.ビジネスで使うメールアドレスはひとつに統合を
よほど「使い分けなければならない事情や必要性」が無いのであれば、一刻も早くビジネス上のメールは一つに統合しておきましょう。あるときはこっちのアドレス、別の時にはあっちのアドレス、という状態を放置しておくと、ゆくゆく非常に面倒なことになります。
2.メールはメールサービスをきちんと使いましょう
プロバイダ契約に自動で付いてくる無料のサービスとか、そういうものを使いまわしている状態は、色々な意味で好ましくありません。(しつこいようですがプロバイダの無料メールが悪いわけではなく、それをビジネスに使ってリスクを考えられていないというお使いになっているご本人の問題です)
3.メールは「ひとり1アドレス」で個別に運用しましょう
いまどき、無料メールアドレスならいくらでも取得できますし、独自ドメインをお持ちの会社の場合、多くは「メールアドレスはいくつつくってもOK」になっていると思います。メールをひとつ追加したからと言って、お金が余計にかかるわけではありませんから、ぜひ「ひとり1アドレス」で運用するようにしましょう。
メールアドレスの変更・・・浸透するには1~2年かかります
メールアドレスを変更する「手続き」だけなら、数分、長くても1日で完了します。
けれども、メールをやり取りしている取引先やお客様への周知。ネットショップやクラウドサービスでのアドレス変更手続きなどを考慮すると、そういったものがひと通り全部完了して浸透するのには1~2年かかります。→「面倒くさいから、このままにしといちまえ」と投げ出さないようにしましょう。むしろ「一刻も早く変更に着手」するのが正解です。
おすすめのメールサービスは?
ここまでくると、「メールアドレスを整備しようと思うんだけど、おすすめのメールサービスはありますか?」というご質問をしたくなることと思います。
弊社では、個別のケースに応じて何種類かおすすめをお伝えしておりますが、「これさえ選んでおけばばっちり!」的な万能サービスは残念ながらありません。それぞれの事業・お仕事に応じて、適切なメールサービス選びをするのが良いと思います。
ウチの場合はどうしたら良い?というご質問については、個別にお問合せを承っております。