インボイス制度ってご存知ですか?

平成35年4月より、「インボイス制度」というのがスタートするそうです。これは、消費税の納税に係るお話です。

現在の消費税のルール

事業を営んでいて売上の際に預かった消費税は、そのまま国へ消費税として納税するのが通常ですが、この際、仕入れや経費の支払いの際に支払った消費税分を控除することができるようになっています。わかりやすく数字で言うと・・・

売上1000万円の事業を行った場合、納税すべき消費税は

1000万円+80万円=1080万円(つまり80万円を納税

ただし、この売上のために600万円、仕入れや経費などの支払いをしていた場合、

600万円+48万円=648万円(つまり消費税48万円を支払い済み)なので、

80万円ー48万円=32万円(つまり32万円分だけ納税で良いことになります。と、これが現在の消費税納税の大まかな仕組みです。(仕入税額控除といいます)

インボイス制度

これが、インボイス制度によって以下のように変わります。

あらかじめ国に申請して登録を受けた事業者(適格請求書発行事業者といいます)が発行する請求書でないものへ支払った経費の場合は、仕入税額控除が受けられなくなる

上記の例でいうと、もし仮に仕入れ代金600万円を支払った業者が適格請求書発行事業者ではなかった場合、税込み648万円を支払ったとしても、48万円分の消費税は控除されない(つまり、これとは別に国へ直接48万円消費税を納付しなければならない)ということになります。

これ、支払う側の立場でも、逆に仕入れ業者の立場でも、知らずにいるととってもマズいことになります。

ということは、多分全ての事業経営者様にとって見過ごすことの出来ない重要な問題になります。

施行されるのが平成35年4月から、とのことなのでまだ少し先ですが、事業上の取引にかかわることです。

ギリギリまで何も対策せずにいるととんでもない不利益になる恐れもあります。今のうちにせめて「こういう制度がスタートするらしい」ということだけでも知っておいてください。