今日(2018年7月23日)の時点では、2019年10月1日から消費税率が10%へ引き上げられ、それに伴って「軽減税率」っていう制度も始まることになっています。今回の解説は、その「軽減税率」についての基礎的な知識の解説です。
軽減税率って?
消費税が10%に引き上げられても、一部の商品については8%のまま据え置いて増税による負担を軽減しましょうという制度です。
これが小さな会社・小さなお店になんの影響があるかというと、色々あるらしいのですがとにかく一番分かりやすくて一番重要なのは「消費税率が複数になる」という話。
これまではお店や会社でお客様に物品を販売した場合には、購入した商品の合計額に8%を掛け算した分だけ消費税を上乗せして請求すればOKでした。それが変わります。どう変わるかというと・・・
- 各商品ごとに消費税率が異なるので、「1品毎」あるいは「同じ消費税率の商品の合計金額毎」に消費税計算をする必要がある
- レシートや請求書などに「複数の消費税率・消費税額」を記載する必要がある
というわけです。と、いうことは・・・?
今のレジや請求書の発行システムのままでは対応できなくなる
というわけです。
レシートが変わる・請求書が変わる
複数税率での消費税計算となると、お店や会社で発行するレシートも変わります。例えば図のような感じです。
10%消費税の計算行と8%消費税の計算行に分けなければならなくなります。
軽減税率対象の商品やサービスを扱う請求書も同様です。
このため、対象となる商品やサービスを取り扱っている事業主さんは、2019年10月1日までにレジのシステムや請求書の発行システムを軽減税率に対応したものになおす・・・つまりレジを買い換えるか対応するようにバージョンアップするなど・・・をしなければならなくなります。
レジシステム・請求書発行システム
売上を記録して管理するシステムは全て対応させる必要があります。レジシステムや請求書発行のための販売管理システムなどは、早急に対応させるようにしましょう。
計算方法の見直しなども含めて早急に
問題になってくるのは、請求書やレシートの「計算方法」です。これまでは「合計額に8%をかける」だけで良かったのが、今後「各商品に消費税率をかける」計算方法に変わります。
これまでも実は「商品ごとに8%をかけて最後に合計すると、合計額に8%をかけた場合と1円~数円金額が合わなくなることがある」という現象はありました。
これが理由で、「ウチは合計額に8%をかけることにする」と計算していたお店や会社さんもあろうかと思います。
今後こういう計算方法も来年までに変更する必要がありますので、独自に売上計算などをしている場合はご注意ください。
軽減税率対策補助金
レジの買い替え、POSレジシステムの更新など、費用のかかる対策については「軽減税率対策補助金」という補助金制度があります。
POSレジの入れ替えや導入をご検討の方は、こういう補助金等の施策も利用しながら進めると良いでしょう。
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