この記事をITシステム活用と言って良いかどうかは分かりませんが(^^;)。スマホのWiFiテザリング機能を使って有線LANを組む方法。
スマートフォンのネット接続機能を使って、有線LAN接続のパソコンやIT機器をネットに繋げられないか?というのがこのページでの解説です。
- スマートフォンでネットに接続。テザリングを有効にして他の機器も繋がるようにする。
- そのテザリングの接続を利用して、無線LAN機器をネット回線に接続。
- 無線LAN機器の有線LANポートにデスクトップパソコンなどの有線機器を接続
こういった設定は特殊かな?と思いますが、実際私のお客様でこういう接続設定の必要に迫られた方もいらしたので、他の方の参考までに説明させていただきます。
用意する機器
- Buffaloの無線LANアクセスポイント(中継機能の備わったもの)・・・今回は「WXR-1900DHP」を使いました。
他の機種や他メーカーのものでも同様の事ができるかもしれませんが、全ての機器を検証するわけにもいかないので(汗)、取り敢えずこの機種なら出来るよ、ということで・・・ - テザリング機能の付いているスマートフォン
今回は、格安ケータイ会社で契約したドコモ系のSIMを使ったスマートフォン。Android5.1です。(テザリングが出来れば機種は問わないと思います、多分) - 有線LAN接続の出来るパソコン
今回は実験的にデスクトップパソコンとノートパソコンの各1台を使いました。
設定方法
まず機種の確認と解説。機種は右図のようなバッファローの無線LANアクセスポイント(箱から出したばかりなので上部のアンテナを付けてませんが^^;)
外側のフタを開けると右図のように初期値が書かれています。
バッファローの無線LAN機器の場合、中継機能を使う場合の本体IPアドレスは192.168.11.100が初期値です。これ、設定の過程で使うことになるのでまずここをチェックしておきます。
底面のスイッチを右図のように切り替えます。
箱を開けたばかりの初期状態では、最初は「AUTO」「ROUTER」のところになっていると思います。
これを「MANUAL」「WB」へ切り替えてから、機器の電源をONにします。
無線機器(WXR-1900DHP)の有線LANポート(LANと書かれた1~4のポートです。「Internet」ポートじゃありません)と、パソコンのLANポートをLANケーブルでつなぎます。
また、この時点でスマートフォンのWiFiテザリング機能をONにしておきます。
以上の用意ができたら、LANケーブルで繋いだパソコンで設定画面を開きます。
ブラウザ(インターネットエクスプローラーなど)のアドレス欄に「WXR-1900DHP」のIPアドレス(初期値のままなら「192.168.11.100」です)を打ち込みます。
右図のように、ログイン画面が出てきますので、ユーザー名とパスワードを入力してログインします。
これも、初期値のままなら
ユーザー名: admin
パスワード: password
です。
右図のような画面に鳴りますので、「無線設定」→中継機能(WB)とクリックして画面を出し、「手動設定をする」をクリックします。
右図のように、WiFi電波を拾って接続する画面に鳴ります。薄緑色の欄に周囲に飛んでいるWi-Fiの電波名(SSID)が表示されます。
この一覧の中に、あらかじめ有効にしておいたスマートフォンのテザリング機能で設定してあるSSIDがあるはずです(ない場合はスマホのテザリング機能がOFFになってるなどが原因だと思います)ので、テザリングのSSIDを選択します。
選択したら、この画面上の欄にSSIDが入力されると思いますので、接続パスワードを入力します(接続パスワードは、テザリング設定の際にスマートフォン側で設定してあるものです。これを「SPA-PSK(事前共有キー)」の欄に入力。
この他無線の認証・無線の暗号化などの欄も設定する必要がありますが、大抵の場合は(この記事を書いている時点では)「無線の認証:WPA2-PSK」「無線の暗号化:AES」で大丈夫だと思います。
これらの設定が終わったら、「決定」ボタンをクリックして、設定は終了です。
しばらくしたら、必ず設定したデスクトップパソコンなりノートパソコンなりを、再起動して下さい(※後で再起動の理由を説明)。
再起動して、普通にインターネットに接続できたら、設定作業は無事成功、完了です。
設定を終えると・・・
スマートフォンのテザリング機能を有線LANルーター化すると、どうやらIPアドレスは「192.168.43.◯◯」となるようです。(デフォルトゲートウェイつまりルーターとなっているスマホのIPが192.168.43.1になっているので)・・・これは幾つかのスマホでやってみたところ共通だったのでAndroidでは共通でこうなるようです。
ところで、元々バッファローの「WXR-1900DHP」は、中継機能として使う場合「WXR-1900DHP」自身のIPアドレスは192.168.11.100でした。このため、上記の設定を終えた直後は、デスクトップパソコンのIPアドレス・デフォルトゲートウェイは「192.168.11.◯◯」になっています。このままではテザリングと無線中継の設定ができていてもネットには繋がりません。そこで、上記で書いたように、設定し終えたら必ず設定したパソコンを再起動する必要がある、というわけです。
ちなみに、少しこういった設定に詳しい方には、この作業の後、「WXR-1900DHP」自身のIPアドレスを「192.168.43.××」に設定変更しておくことをおすすめします。後で設定をいじるときに何かと面倒がないので、ね。
ご注意:ここでの解説はあくまで一例であり参考例です。実際の設定・運営の際には必ず自己責任で行って下さい。
なお、こちらのページでその後の追加記事を掲載しています→Wi-Fiテザリングをルータ化する~追記記事~
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