小さな会社・小さなお店だからこそ、ぜひ知って実践していただきたい「メールアドレス」の利用・運用。
メールアドレスはひとり1つ
小さな会社・小さなお店(小規模企業)によくありがちな状況として「会社でひとつメールアドレスを持っていて、そのアドレスを従業員が全員共有している」という状態。
多くの場合が「インターネットプロバイダーにネット接続を申し込んだときに、付与されたアドレスをそのまま会社のメールアドレスとして使っている」というものなんですが・・・これはよろしくありません。
一人親方、社長ひとりの会社ならこれでも構いませんが、複数の社員・スタッフがいてそれぞれ業務にメールを使っているという場合には、かならず人数分のメールアドレスを用意して使ってもらいましょう。
なぜ共有ではいけないの?
業務用のメールアドレスを複数の人で共有すると、様々なデメリットが生じます。例えば・・・
複数の人がメールを見てしまう
取引先の担当者さんとの間で、業務上機密にしておきたい内容をやり取りする必要が出てきたときに、共有のメールアドレスにしてあると、他の人にも見られてしまうというリスクが生じます。「あの会社、担当の○○さんにメール送ると他の人も全員メール受信して読んじゃうんだよね」ということになると、セキュリティや情報管理という面で甘い・レベルが低いという評価を受けてしまいます。
受け取るはずのメールを削除されてしまう
複数のスタッフでメール共有していて、本当は自分が受信して確認・返信しなければならないのに別の人が受信して誤って削除してしまった、というようなリスクもありえます。この場合、本来確認すべき自分には「メールが届いていない」という認識になってしまうので、最悪、相手先と「送った、届かない」のトラブルになってしまう恐れもあります。
メールアドレスを複数取得するには?
プロバイダに追加メールを申し込む
インターネットプロバイダは大抵の場合「追加のメールアドレスを提供する」というサービスを用意しています。別途有料のことがほとんどですが、これまで1つだたメールアドレスを3つとか4つに増やすというのであれば、この方法で対応できます。
大抵の場合、メールアドレスを1つ追加するごとに1ヶ月100円とか200円という金額がかかります。(プロバイダによって料金や条件が異なります)
レンタルサーバーを利用する
レンタルサーバーというと「ホームページを持つためのもの」のような印象があるかもしれませんが、実はメールサーバーとしてももちろん利用できます。レンタルサーバーの場合、条件の許す限りメールアドレスをいくつでも追加登録できます。このため、従業員数が多い、異動や転職などで入れ替わりが多いというようなケースでメールアドレスを多数用意する場合に向いています。
レンタルサーバーの場合、比較的安価なものであれば月額500円~1000円程度で利用できます。
変更時には周知徹底を
これまで会社でアドレス共有していた、という状況から「スタッフひとりずつにアドレス付与」という環境に変更した場合は、内外に周知(お知らせ)するのを忘れずに徹底しましょう。
これをやらないと「なんか知らないアドレスから○○さんを語るメールが来た」というような詐欺的メールのような認識をされてしまう恐れもあります。くれぐれもそうならないようにご注意を。
「公式アドレス」のようなものは別
このページでは、「業務上、個別に連絡を取り合う必要のあるメール」での運用を想定して解説させていただきました。
ただ、「公式アドレス」のようなものは話が別です。ホームページ上などに掲載して「当社へのお問い合わせやご連絡はこちらへ」というような場合、このメールアドレスは「誰あて」というよりは「あなたの会社(お店)宛て」です。
こういうアドレスについては、あらかじめ決められた担当スタッフ(それが複数いらっしゃるのならそれでも良いと思います)で共有して運用するほうが良いでしょう。
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