弊社で実際に行ったローカルベンチマーク診断事例を、ワンステップずつ順を追ってご紹介していきます。初回はご提案から実施に至るまでの経緯。
ご提案先の企業紹介
この記事及びこの記事に関連する一連の事例紹介については、弊社顧客企業さまからご了承をいただき、実際の診断事例に基づいて解説させていただいております。(実際の企業名・業種などについては非公開とさせていただきます)
企業概要
静岡県東部に拠点を置く、サービス業を経営されている企業様。
ご夫婦で経営されていて、社長がご主人、奥様が取締役。正社員が4人。パートタイム従業員が7名で、経営者ご夫婦も含めると実質13名で運営されている会社です。
業種 | サービス業 |
所在地 | 静岡県東部 |
従業員数 | 経営者ご夫婦(2名) 正社員 4名 パートタイマー 4名 |
売上規模 | 2016年期:約1億8千万円 2017年期:約2億 |
ローカルベンチマークご提案の経緯
10年来のお付き合い
この企業様と弊社とは、2007年頃からお付き合いが始まりました。つまりローカルベンチマーク云々という前に10年間のお付き合いが合ったというわけです。2007年当初のお付き合いの内容は、ホームページのリニューアルから始まって一連のITサポートが中心でした。
当時、この企業様はIT活用という意味では様々な課題を抱えていました。主だったものを列挙すると・・・
- ホームページの制作・運用を依頼していた既存の業者さんとコミュニケーションが取れなくなっていた
- 事務業務での中心となる「顧客管理」「販売管理」に利用していたITシステムが実情に全く合っていなかった
- パソコンとこのITシステムを操作・運用できる社内の事務スタッフがほぼ一人だけの状態だった
- 社内のネットワークやセキュリティなどのIT環境がどうなっているのか把握できている人がいなかった
こういう状況で、弊社(当時は個人事業主でした)にある方を仲介してご相談を頂いたのがお付き合いのスタートです。
ITサポートから徐々に様々な相談役に
当初は、ホームページのリニューアルを完了したあとは、ちょっとしたパソコンの不具合メンテナンス等をご依頼頂く純然としたITサポート業者としての関わりでした。
ただ、ホームページリニューアル後の更新・運用などのご相談を承る過程で、徐々にご相談頂く範囲が広がり、5年ほど経過した2012年頃には「社内外のITに関する相談は、とにかく岸本さんへ」という状況になっていました。
ITサポートから全体最適への提案
ただ、サポート範囲が広がるに連れて弊社としては「その都度その都度の部分的なITサポートでは、全体としてツギハギになってしまう」との危惧を抱いていました。そこで、経営者様に以下のような提案をさせていただきました。
御社のITやWebの活用が、経営そのものの課題や目標に対してどのような位置づけになっていてどのように貢献しているのか、きちんと整理し、御社の経営戦略をきちんと立ててみませんか?
この提案をした当初(2014年頃です)、経営者様からは色よいお返事を頂くことは出来ませんでした。理由は色々あったのですが、一番の理由は「今それ(経営計画の立案)を会計事務所と作成しているから」というもの。それでは弊社は出る幕がない、ということでこの当時はそれ以上強く提案することが出来ず、そのままこの提案は保留となっていました。
けれども、この提案をしたことが後に少なからず成果につながることになるのです(そのために、ローカルベンチマーク診断の事例紹介といいながらその前の10年間の経緯を説明しているというわけです)。
ローカルベンチマークの公開を機に再提案(というか頼み込み)
2016年、ローカルベンチマークツールが発表されたのを機会に、経営者様に再度提案をさせていただきました。今度の提案はどちらかと言うと「頼み込み」に近いものでした。
ローカルベンチマーク診断という診断手法を、一度受けてみませんか?それほど時間と労力はかかりません(3時間位お時間をいただければ結構です)ので、ぜひやらせてください。
この時は、かなり積極的に(というか半ば強引に)説得しました。すると・・・なぜか今度は経営者様から「業務時間外にちょっとお茶しながらお話するような感じでも良ければ、診断してもらおうかな?」とおっしゃっていただいたのです。
どうしてそんなにすんなり「ローカルベンチマーク診断」を受けていただけることになったのか?それは診断実施後に判明することなのですが・・・とにかくこんな感じの経緯で、この企業様へのローカルベンチマーク診断実施が決まったというわけです。
さて、今回の解説はここまでです。次回は「第1回めの診断の様子」と題して、この企業様に対して行わせていただいたローカルベンチマーク診断の様子をご紹介いたします。