フリーランスミュージシャンのためのインボイス対策~2~

バンド演奏や音楽活動をお仕事とされている方向けの「インボイス対策」の解説ページです。

(2)とりあえず「結論だけ知りたい」という方へ

長い文章を読むのは苦手、という方はとりあえずこの(2)の部分だけ読んでおいてください(いや本当は最後までちゃんと読んで理解していただきたいですが^^;)

付き合いのあるライブハウスとか、リハーサルスタジオとか、音楽制作会社などから「インボイス制度対応(適格請求書発行事業者番号)」というのを求められてそれが断れない感じだったら、ちゃんと対応しましょう(←いっきにここへ進みたいという場合はこの解説の→(6)フリーランスミュージシャンのインボイス対応をお読みください)

ただ、筆者(岸本)が考えるに、多分フリーランスのミュージシャンの方の多くは、インボイス制度への対策を、率先していちはやく取り組まなきゃならない、ということはナイと思います。

いやぶっちゃけ、立場上筆者(岸本)としては「ちゃんと対応したほうがイイですよ」という意見なんです、正直いうと^^;。ただ、現実問題、インボイス制度へキッチリ対応するのって、それなりに面倒だしリスクも伴います。で、それはミュージシャンのあなただけではなく取引相手となるライブハウスとか、リハーサルスタジオとか、音楽制作会社とか、楽器メーカー、音楽教室とかそういった大きな会社や法人さんも同じなんです。会社の中も取引相手もマルっと全部インボイス対応する、というのはなかなか難しいので、とりあえずできるところから手を付ける、という感じで進んでいますから、フリーランスミュージシャンの方は、そういう周囲の様子や状況を見ながら「そろそろオレも(私も)対応しないとさすがにマズいかな?」という空気を感じたら対応する、ということでよいんじゃないか?と思います。

ただ、それにしてもスタートするのは2023年10月、対応のための申請締切が2023年3月31日ですから、それまでにはどうするか、決めておかなければなりません。

ちなみに、取引相手であるライブハウスとか音楽制作会社とか周囲の関係者がインボイス対応を始めているのに、あなただけ何も対応しないでそのままにしていると、以下のようなことが起こると思います。

  • ライブハウスでライブをした際に、ライブハウスやそこのオーナーさんから直接もらう「ギャラ」の金額が目減りする(ギャラを払う側のライブハウスやオーナーさんがギャラの中から消費税分を差し引くようになる場合があるので)
  • (ものすごく稀なケースだと思いますが)契約している会社やライブハウスなどから「免税業者のミュージシャンとは仕事できない」と切られることもあるかも?(くれぐれも念を押しますが多分かなり稀なケースです)

何も対策しなくてもイイ、という専門家も中にはいるくらいですから、何が何でも対策しなきゃいけないというわけではありませんが、だからといってホントに何もしないでいると、やっぱり困ったことになる危険性もあります。専門家の私達としても、お役人の空論みたいに「ルールなんだから従え」みたいな事を言わずになんとか実際にできそうな対応をどうすればイイ?と日々考えているところですが、なかなか「こうしておけば絶対」みたいなことが言えないのが現実です(・・・対策を解説すると言ってるのに曖昧な話で申し訳ありません)

と、ここまでお読みいただいて、以下のどれかを選んで読み進めてください。

(1)そうは言ってもやっぱり国の制度なんだからルールに従って対策をなきゃ、と思う方

具体的な対応の仕方を書いてある「その6」へ進んでください。その後、より詳しい内容を解説した「免税業者が課税業者になってインボイス制度に対応するには?」をお読みください。

(2)ナンだ、面倒だし、よくわからないから何もしなくてイイや、と思う方

それはそれでアリ、です。ただ、対応しなければしないなりにリスクも発生するので、ぜひ「インボイス制度に対応しないとどうなるか」という解説ページだけは読んでおいてください。

(3)この際だから、基本的なことをちゃんと理解しておいた上で対応を考えたい、と思う方

少々(というかだいぶ)長くなりますが、次の「その3」から読み進めてください・・・筆者(岸本)としては、これが一番オススメです。