中部デジタル経営力大賞 奨励賞受賞

2022年より弊社でデジタル化・経営力強化の支援をさせていただいている、株式会社オレンヂセンター様が、このたび(2026年3月)中部デジタル経営力大賞の奨励賞を受賞されました。

【概略】

株式会社オレンヂセンター様は、静岡県河津町にある飲食店・土産物店を運営する会社です。弊社では2022年より、オレンヂセンター様の飲食店内・土産物店内の運営とバックオフィスのデジタル化のご相談を受け、ご支援続けさせていただいておりました。

この2022年以来の取り組みが、このたび特別非営利活動法人ITC中部の開催する「中部デジタル経営力大賞2026」にて高い評価を頂き、奨励賞を受賞いたしました。

オレンヂセンター様の継続的なデジタル経営へのチャレンジと向上力に敬意を評するとともに、同じようにデジタル化・経営力の向上を目指す事業者様への励ましの意味も込めて、内容をご紹介させていただきます。

【基本情報】

伊豆オレンヂセンター様の基本情報

  • 会社名:株式会社オレンヂセンター Webサイト https://www.ultra3nen.jp/
  • 所在地:静岡県賀茂郡河津町見高1266-31
  • 事業概略:地元顧客・観光客をターゲットとした土産物・雑貨販売と飲食店運営

【課題・支援内容・成果】

課題

  • 土産物店、および飲食店でのレジの老朽化(リース切れ)
  • 恒常的な人員不足
  • 今後の経営維持・売上向上のためのバックオフィス業務の適正化

新型コロナ禍が少しずつ収まりつつあった2022年、オレンヂセンターさんは経営上のいくつかの課題を抱えていました。最も大きな課題が「人手不足」。
飲食店部門の河津の庄では、テーブル席20席近く、一度に最大80人以上のお客様が入るお店でしたが、対応できるホールスタッフが常時3人〜4人。注文取り、配膳、片付け、お会計などを全てこなすには明らかに人数が足りていませんでした。また土産物店部門でも、レジ台数3台に対して店舗スタッフが5人で、繁忙期には人手不足で社長や事務業務の奥様までも店頭に出て手伝う状態が常態化していました。
加えてもうひとつの課題は、店内POSレジの再リースの問題。
十数年前に導入したレジですが、時代の流れとともに機能や性能が追いつかなくなってきていました。

支援内容

  • POSレジリニューアル&飲食部門のテーブルオーダーシステム導入
  • バックオフィス業務のデジタル化

そこで、伊豆オレンヂセンターでは、POSレジのリニューアルをすることになり、この機会に飲食店の方の「テーブルオーダー」システムも導入することにしました。

当時、飲食店で「お客さまがタブレットを使って自分で注文する」という仕組みは、大手チェーン店などでは見かけるようになっていましたが、地方の単独店舗での導入はまだそれほど事例がなく、二の足を踏む気持ちもありました。
ただ、地元の商工会担当者さんや専門家からの助言や支援を受けながら、今後の経営を見据えてじっくり取り組もうと言うことになり、計画から約1年をかけて導入しました。

また、POSリニューアルに伴い、バックオフィス業務特に「会計業務」と「給与計算業務」について、一気にデジタル化を進めることになりました。

弊社はそのPOSレジリニューアルとデジタル化の初期の計画段階から、ヒアリング・経営分析・デジタル化計画などで支援に携わらせていただきました。

成果

POSレジの入れ替えと、それに伴うテーブルオーダーシステムの導入で、飲食部門「河津の庄」では、お店の運営が大きくかわりました。

なんと言っても、お客様の注文取りにスタッフがひっきりなしに飛び回る必要がなくなったこと。
そのおかげで、少ない人数でもホール(店内)の運営ができるようになり、なおかつホールスタッフさんの動きや表情、さらには接客の対応にも余裕が出てくるようになりました。

また、レジ入れ替えに伴うキャッシュレス決済の機能拡大も、お客様からの評価をいただくようになりました。その後、土産物店のオレンヂセンターでも、同じレジシステムを導入しました。

レジのリニューアルとテーブルオーダーシステムの導入は、単に「便利になる」と言うだけではない、より踏み込んだ効果を生みました。

それは、インターネット上でお店の売り上げを集計し確認できることです。
お店につきものの煩雑なレジ締め作業を劇的に軽減しました。
それだけでなく、売上のデータが常に自動で集計されて確認できることで、お店で人気のある商品やメニューの把握、お店の混雑する時間帯や曜日などを、カンやイメージではなく「事実を元にした」確認化できるようになりました。

この事で、これまでは難しかった「忙しさに応じた人員の配置(出勤シフトの作成)」「売れ筋商品の確保、不人気の商品やメニューの見直し」など、売り上げや利益を左右する対策までできるようになったのです。

さらに、レジの売上が自動でインターネット上に蓄積されることで、それまで完全手作業だった会計帳簿の記帳なども大幅に効率化出来るようになりました。

総括と今後

レジの老朽化対応と当面の人員不足解消のために取り組んだレジシステムのリニューアですが、単に目先の目的だけにとどまらず、今後の売上拡大、恒常的な人手不足への対応、また会計や事務作業の効率化など、ひとつのデジタル化が様々な経営課題をクリアしたという点が、特定非営利活動法人ITコーディネータ協会の中部(東海4県)地域で開催する中部デジタル経営力大賞2026で高い評価をいただき、奨励賞を受賞することになりました。

中部デジタル経営力大賞は、愛知、三重、岐阜、東海地域で、デジタル技術を活用して経営課題をクリアし事業の成長を実現した企業を表彰する制度で、2008年から続くものですが、静岡県からの表彰は、今回の伊豆オレンヂセンターと、静岡市の企業が初めてです。

多くの受賞企業が、製造業や運輸業という、比較的大規模な企業の受賞で、内容も、多額の投資と劇的な改革をしてデジタル化を進めた、という事例ですが、オレンヂセンターの場合は、小売・サービス業の取り組みで、それほど多額な投資をせずに、実際の現場業務に合わせた導入と、経営全体を視野に入れた運用、活用をしたと言う点が特に目立っています。

今後のオレンヂセンターとしての取り組みは、このレジシステムの刷新とテーブルオーダーシステム導入で実現できた

  1. 働き方の改革と効率化
  2. 売上データなどの実績数値の集積

を、より積極的に活用していくことで、会社全体の売上・利益の向上と、お客様からのご期待やご要望に的確に応える運営体制の構築など、更によりレベルの高いサービス提供を目指して行く予定です。