「弥生」シリーズについて

ちょっと見過ごせない「弥生」シリーズの変節

小規模事業者・中小企業者に利用者の多い「弥生」シリーズが今年に入って大幅なソフトウェア提供のリニューアルを始めていますね。
弊社支援先の事業者様でもかなりの方が「弥生」シリーズを利用されていることから、現在進んでいる弥生のソフトウェアリニューアルについて、取り敢えず現時点での内容を取りまとめて解説しておきます。

法人向けのクラウド会計サービス「弥生会計オンライン」は、4月7日に新規受付を終了しました。
現在すでに利用されているかたは引き続き利用ができるとのことですが、筆者(岸本)個人的な予測としては、これも今後段階的に利用終了になると思います。

これから新規に弥生会計のクラウド版を利用申込する場合には「弥生会計Next」一択になるようです。

「青色申告」の方はこれまでと同様の利用が今のところ可能なようです。

従来のデスクトップ版アプリ「弥生会計」「やよいの青色申告」は、今日
(2025年4月18日)時点ではまだ「販売終了」等のアナウンスは出ていません。
こちらは、引き続き利用できるようです。(ただ、「クラウドサービス」への移行圧力はどんどん強まっていますので、その点は勘案されたほうが良いと思います)

問題なのはこちらです。

従来の「弥生給与」「やよいの給与計算」は、どりらも新規購入ができなくなりました。また、現在デスクトップ版の弥生給与・やよいの給与計算を使っている方で、なおかつあんしん保守サポートの支払いをしている方でも、デスクトップ版弥生給与は2027年3月31日まで、つまり今年度と来年度でデスクトップ版の給与計算ソフトは完全に終了する、ということになります。

弥生給与の終了後はクラウド版の「弥生給与Next」が利用できるとのことですが、利用料金・契約内容などが大幅に変更されます。
特に、これまでの弥生給与デスクトップ版は「従業員の人数に関係なく給与計算ソフトを使える」仕様だったのが、弥生給与Nextでは「従業員の人数×300円」が月額かかり続けることになります(従業員3名まではかかりません)。

弥生販売は継続

弥生販売は、そもそも「クラウド版」が提供されておらず、デスクトップ版の終了もアナウンスされていませんので引き続き利用できるようです。
上記の「弥生会計Next」に、請求書の発行管理機能があるので、そちらの利用に切り替えるという選択肢もアリです。
ただし、弥生会計Nextについている請求書発行管理機能は、デスクトップ版の「弥生販売」にあるような「繰越請求管理機能」が備わっていないかも知れないという点が懸念されます。

弊社で検証してみます

これらの点を踏まえて、弊社で取り急ぎ今年6月~7月にかけて以下の検証を行う予定です。

  • 弥生会計Nextの無料体験を利用した会計ソフトとしての機能検証
  • 弥生会計Nextの無料体験を利用した「請求管理」機能の検証

詳しくは、7月~8月ころに弊社Webサイトで検証結果をご案内します。

現在弊社支援先様で、弥生会計・弥生販売・弥生給与を利用されている事業者様については、弊社より個別にご案内をさせていただきますが、いずれにしても「クラウド版へ移行」あるいは「別会社のアプリやサービスへ移行」の検討もしていただく必要があるかもしれません。