離れた拠点間でデータを共有するには？

本社と支社、会社と自宅、営業所と工場のような、離れた拠点間でデータを共有するにはどんな方法があるか？を解説します。

異なる拠点間でのデータ共有？

• 本社で作成している資料やデータを支社でも閲覧したい
• 会社で作ったデータを自宅のパソコンでも開いて編集したい
• 営業所で作成したExcelデータに工場の事務所で数値を入力したい

というような感じで、異なる拠点間で同じデータを共有したいという仕事上のニーズは非常に多いと思います。ごく稀にこういうケースが発生するということであれば、一時的にメールに添付してやり取りしたりUSBメモリなどの媒体でやり取りすれば良いことですが、日常的にこういった必要が発生するとなると、仕組みとして別々の場所で同じデータを共有できるように整えたいと思うのも当然でしょう。

このページでは、そういう場合にどんな方法があるか、その方法をいくつか取り上げてご紹介しようと思います。（具体的な設定方法や運用方法は、かなり専門的な技術の話になりますのでこのページではそこまで踏み込みません、あらかじめご了承ください。）

インターネットVPN

インターネット網の中に、2拠点間を結ぶ専用回線のようなものを仮想で設置するという方法です。

ひかりインターネットなどのような普通にネットに繋がる環境が2拠点それぞれにあり、インターネットVPNに対応したルーター（ネットに接続するための機器）があれば、構築することが出来ます。

最初の設定に労力がかかりますので、ここはそれなりに知識と経験のある方に依頼してやって貰う必要があると思いますが、一度設定すれば、その後は図のように拠点Bの事務所のパソコンから拠点Aのパソコン内のデータへ、あたかも同じ事務所内のLANに接続しているかのような感じでつなぐことができます。

離れた場所のパソコン内のデータへ直接アクセスしてリアルタイムに閲覧や、場合によっては編集などもできるので、とにかく複数の拠点間でデータを共有したいという場合に向いています。

クラウドストレージを使って共有

Dropbox、Googleドライブなどのクラウドストレージを介してデータを共有するという方法です。

DropboxもGoogleドライブも、またその他のクラウドストレージサービスもほとんどの場合、パソコン内の指定したフォルダ内へデータを保存しておけば自動でクラウドと同期してくれるという機能を持っています。

これを利用して以下のような要領でデータを共有できます。

1. 拠点Aのあるパソコンで作成したデータを「指定したフォルダ」内へ保存する
2. 1で保存したデータは数分程度で自動的にクラウド上の専用エリアへコピーされます。
3. クラウド上へコピーされたデータは、同じように自動で拠点Bのあるパソコン内の指定したフォルダへコピーされます。
4. 結果的に、拠点Aのパソコンで保存してから数分～数十分程度で、拠点Bのパソコン内にも同じデータがコピーされます。

この繰り返しで、クラウドストレージを仲介して拠点Aと拠点Bの異なる場所のパソコンで、データを同期させることが出来るというわけです。

TinyVPN

TinyVPNというサービスがあります（→https://www.shimousa.com/tv/index.htm）。これは最初にご紹介したインターネットVPNによく似たサービスですが、VPNに対応したルーターが必要なかったりインターネットVPNの難解な設定に比べて比較的導入がしやすいということで、小規模の事業所や会社で導入実績の多いしすてむです。

これもインターネットVPNと同様、リアルタイムで別の場所にあるパソコンとLANで繋がるように出来るものです。

比較

ご紹介した各サービスを導入・運用した場合の比較です。（私ども岸本ビジネスサポートでの実体験を元にした主観的な比較です。ベンチマークテストとかの結果ではありません）