楽天ペイの申込み審査

この解説記事を掲載するのに当たりあらかじめ明記させていただきます。

楽天ペイ(=楽天)さんでは、利用申込みの際の審査基準や審査合否の理由などは一切公表していません。当事者へも基準や理由は開示しておりません。なので、このページの以下の記載は、全て弊社(とその前身である個人事業主の岸本)が実体験した内容に基づいて書かせていただいた内容です。一部著者(岸本)の推測や考察を書いておりますが、これはあくまで著者個人の考えです。

概要

以下で書いている経過やその解説は、要約するとこういう事です。

個人事業主の際に楽天ペイ(正確には「楽天スマートペイ」の時代のサービス)に申し込んで受理され利用させてもらっていたのに、法人成りして法人として申し込んだら審査で落とされた。この過程で個人事業主の利用契約はいったん解除しなければならず、結果、私は利用できていた楽天ペイを強制的に使えない状態にされてしまった。

もしかすると、同じようなケースは「個人事業主→法人成り」の際に他の方でも起こり得ることなので、注意喚起のために以下の経過を書かせていただいて、お読みになる方の参考にしていただければ、というものです。

楽天ペイの法人契約審査に落ちた

弊社(岸本ビジネスサポート)では、2018年11月2日にキャッシュレス決済サービスの「楽天ペイ」へ利用登録の申込みをしました。その後、利用のための楽天側の審査が行われていたようなのですが、2018年11月9日、メールで「審査の結果、大変残念ではございますが、楽天ペイ(実店舗決済)の契約を見合わせていただくこととなりました。」という通知が来ました。つまり、「楽天ペイの契約審査で落とされた」という事です。

契約見送りの理由やその基準は開示されないので、明確な理由は分かりませんでしたが、「こりゃ困った!」となりました。それは・・・

個人事業主の利用解約をしなければ法人申し込みできない

実はそれを遡ること4年前の2014年7月、当時個人事業主だった時代に、個人事業主として楽天ペイ(正確には当時「楽天スマートペイ」と言う名称のサービスでした)に申し込んで、審査受理されて使えるようになっていたんです。

2017年4月に法人成りをしたため契約を法人契約に切り替えたいと楽天へ申し入れたところ、「法人契約は別途お申し込みが必要です。なお、その際に個人事業主としての契約はいったん解約して頂く必要があります。」とのことでした。

それで、2018年8月に、個人事業主としての利用契約の解約手続きをしたのです。

法人契約は解約後5営業日以降

「法人としての再申し込みは、個人契約の解約完了後、5営業日以降経過してからでなければ規約上受理できない」ということも言われていたので、解約完了になるのを待っていました。ところが、楽天ペイからは8月の解約申入れ直後に「解約申入れを受付完了しました」とメールが来ただけで「解約手続きが完了しました」というのは待てど暮らせど来ませんでした。

けれど、さすがに3ヶ月も経過すればOKだろうと、待てるギリギリまで待って法人としての契約申込みを行ったのですが、最初に書いたようにこれが断られてしまった。

個人契約の復活は一切できない

これは困った(><)!と思い、ダメ元で個人契約の時のアカウント情報で楽天ペイの管理画面に恐る恐るログインしたら、なんとすんなりログイン出来てしまうではないですか(@_@)!

なんだ?なんだ?と思って「店舗情報画面」というのを開いたら「解約手続きが進行中のため、情報変更は出来ません」と出ている。

あれ?あれれ?もしかしたら何かの手違いで「解約手続き」が完了してないのか?なんだそれなら5営業日経ってないんだから受け付けられないのは当然だよね?・・・けど3ヶ月も経ってるのに?・・・とどういうことなのか困り果てて、その管理画面で利用することの出来たチャットサポートで問合せてみました。すると・・・

  1. 法人契約申し込みの際の審査は、個人契約の際の利用実績などとは一切関係なく独立して適正に審査するので、個人契約がどうしたこうした、ということは全く関係がありません。
  2. 8月に解約申し込みしていただいたものについては、すでに解約が完了していますので、5営業日以上経過していないからと言う理由ではありません。
  3. いかなる理由があっても、いったん解約した申し出を取り消して復活させることは一切できません。

とのことでした。2.は少々納得イカないこともありましたが、まあこれらはこれらで「そりゃ仕方ないよね(´・ω・`)」という話。

けれど、これでは結果的に「法人成りしようとしたら個人を解約させられてしかも法人申込みは拒否られた」ということになり、弊社では今後楽天ペイでの決済ができないことになってしまいます。これではさすがに困るので、もしや?と思い「個人の契約は、いったん解約はともかくとして、再度新たに申込みは出来ますか?」と質問したところ、「全く別で新規申し込みなら、受理は出来るけれど、審査が通るかどうかは一切確約できない」とのことでした。

不安要素たくさん

楽天さんには楽天さんの言い分が多分あるでしょうし、それもまた理不尽極まりないというわけでもないので、それはそれで仕方がないとは思いますが・・・実際事業主の立場にしてみたら、これら一連の経過とトラブルには不安要素がたくさん詰まっています。

  • 個人事業主としての事業者と法人代表者が同じ人物の場合、別々に楽天ペイの決済サービスを利用することは出来ない場合が多い。(これら個人事業主と法人が納税を完全に別々に分離していると証明できるのであれば、審査を受け付けないこともないけど、通るかどうかは一切確約できないと念を押されてしまいました)
  • 個人→法人成りして事業を継続しようという場合、楽天ペイでは継続利用を断られるケースがある。
  • 法人成りの場合は、いったん個人での契約を解除しない限りは法人申込が出来ないので、「二度と利用できなくなるかも」というリスクを負って個人の解約をしなければならない

ちなみに、著者の知人で法人経営の先輩でもある方から「法人設立して1年半では、期間が短くて審査が通らないのでは?銀行の法人融資のような場合では決算書三年分が必要になるから、丸三年経てば通るかもしれないよ?」と助言をいただきました。

そう言えば・・・弊社では今回の楽天ペイとは別に、法人設立の際に楽天銀行の法人口座を開設しようとしたところ、これも拒否されてしまいました(ちなみに、法人設立後1年3ヶ月経過して・・・つまり一期目の決算書が確定してから、再度開設申し込みしようとしましたが、ここでもあっさり拒否されてしまいました)。

ということで、個人事業主として事業を営んでいて今後法人化しようとお考えの皆様には特に、楽天ペイの決済サービスを利用している場合、契約の移行とか審査などについては、十分注意して慎重に検討していただくのが良いかと思います。

ちなみに、この件は「それじゃあどうしたら良いんだよ?」という対処策について現在進行形で対処を進めております。この対処策がうまく運びましたら、改めてそのことも追記させていただこうと思います。

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