メールアドレスとメール運用を整備しましょう

事業や店舗経営で電子メールを使っているという方は多い(というか今や必須ですね)と思います。連絡手段に手軽に使えるメールですが「事業用」として使う際には注意すべき点がいくつかあります。

長く使い続けられるアドレスを

事業用のメールアドレスは、いったん取引先などへお伝えすると長くそのアドレスが認知されます。途中でコロコロ変えてしまうのはあまり好ましくありません。よほど理由のない限り、メールアドレスは一つのものを長く使うようにしましょう。

プロバイダメールや携帯キャリアメールは使わない

例えば「○○@nifty.com」とか「○○@docomo.ne.jp」といったメールアドレスを事業用のメールアドレスに使うのは極力避けましょう。これらのメールアドレス、普通に個人用途で使うのを否定するものではありませんが、事業で使うのにはそぐわない理由がいくつかあります。

契約に依存ししたアドレスだから

例えばプロバイダーをNiftyからYahooへ乗り替えたりすると、それまでのアドレスが利用できなくなるケースがあります。
また、携帯をdocomoからauに替えたりすれば、元のアドレスは使えなくなってしまいます。

このように、プロバイダや携帯会社など乗り換える可能性のある契約に紐付いてしまっているアドレスは「長く同じアドレスで維持運用する」必要のある事業用メールアドレスとしてはふさわしくありません。

メールデータが長期保管できない

改正電子帳簿保存法などの制約で、取引の記録などに関わるメールはデータで長期に渡り保管しておく必要があります。
ところが、キャリアメールやプロバイダメールは多くの場合「端末で受信したあとは一ヶ月後にサーバーからデータを消去する」というようなルールになっています(期間は一ヶ月ではないこともありますが)。

これだと、受信したパソコンやタブレット端末が壊れた、ということになったら、データの保管が叶わなくなってしまいます。

個人のメールアドレスとは別の事業用アドレスを

じゃあどうすれば?・・・という場合、とにかく真っ先に「個人のアドレスとは別アドレスを取得する」ことを考えてください
メールアドレスは、いまどき、様々な方法で無料で取得・利用ができます・・・例えばGmailやYahooメールなどの無料Webメールなども選択肢の一つです。

できれば独自ドメインなどの固有アドレスを

GmailやYahooメールなどの無料で使えるメールアドレスでは、(無料で利用できるだけに)提供するGoogleやYahooの都合でこちらの希望に合わない仕様変更などが発生する可能性もあります。(可能性は低いですが)。
そういったリスクを避けるためにも「独自ドメインでの固有アドレス」の取得をおすすめします(独自ドメインや固有のメールアドレスを取得したい、という場合は弊社でもサポートをいたします。→このページ末尾にお問合せフォームがあります)

メールは極力IMAP方式のものを

メールの運用方法(正確にはメールサーバーの仕様)には大きく「POP方式」と「IMAP方式」というのがあります。(→詳しくはこちら「IMAPメール活用」)
POP方式は、受信・送信した端末にメールが保存される方式で、これだと万一その端末が壊れたという場合にメールデータが消失してしまう恐れがあります。

電子帳簿保存などへの対応で、長い期間メールの保管が必要な事業用のメールアドレスでは、極力メールは「IMAP方式」のものを使うようにしましょう。

ちなみに、以前(数年~10年くらいより以前)は無料メールやプロバイダメールの多くは「POP方式」でしたが、最近では多くのメールサービスが「IMAP」方式になっているようです。

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