独立開業~専門家の言うことを鵜呑みにするな~

独立開業したら、なんだかんだと色んな専門家の話を聞いたり助言を受けたりすることがあります。その時の注意事項。

専門家に相談するシーン

サラリーマンをやめて独立・起業(開業)し個人事業主(個人経営者)になったり、あるいは会社を設立して会社経営者になったりすると、その過程でさまざまな専門家のお話を聞いたり助言を受けたり、あるいはご自分から質問・相談しに行ったりすることが必ず発生します。どんなシーンでそういう「専門家との関わり」が発生するかというと、例えば・・・

  • 決算・確定申告などを専門家(税理士・会計士)に依頼する・・・これはこのコーナーでも再三解説していますね。
  • 個人事業主から会社を設立して法人になることにした。
  • 事業に必要な届け出書類を作成して、管轄の行政機関へ提出する必要が報じた。

これらの相談は全て士業、つまり国家資格の税理士や司法書士、弁護士、行政書士などの「先生」と呼ばれる人たちに相談することになります。また、このような法律・行政的な話以外のシーンでも例えばこんなシーンでいわゆる「専門家」という方と関わりを持つことがあります。

  • そもそもの起業・独立の時に、金融機関や商工団体へ相談しに行き、そこでその手の専門家の方を紹介されて助言を受ける
  • 付き合いのある金融機関(銀行や信用金庫)の担当者から、ホームページの作成や販路開拓などの分野でアドバイスを受けるために専門家を紹介される。
  • たまたま目にしたセミナーや講演会に参加したら、そこにマーケティングや人材育成などの専門家がいて名刺交換したり、あるいはその後具体的な相談に発展する。
  • 所属している商工団体の勉強会や交流会で紹介されて交流を持つよう尾になる。

個人事業主は情報ソースが限られるので専門家と関わりを持つのはむしろ歓迎すべきこと

上記のような専門家(たとえ国家資格の士業でなくても)と関わりを持つのは、個人事業主・個人経営者・会社経営者にとって決していけないことではありません。お勤めの時代や環境と違って、同僚や上司・部下がいて何気ない情報交換が出来るという環境がない個人事業主や経営者は、様々な情報が入ってくる経路が非常に乏しいものです。なので、むしろご自分の知らない分野や知識の乏しい分野について、多くの情報やアドバイスを提供してくれる専門家と交流を持つのは、むしろ大歓迎すべきことです。

専門家も商売なので鵜呑みにしないこと

けれども、その「専門家」の方たちだってそれぞれ商売・職業としてその道の専門で活躍している方たちです。なんの見返りもなく事業主のあなたに有用な情報ばかり無償で提供してくれるなんていうことはありません。専門家と付き合い、情報や助言を得るときには必ず以下のことに注意しておきましょう。

その助言や情報提供に何の見返りがあるのかを確かめること

事業経営しているあなたに対して仕事上の助言や有用な情報を提供するのに、専門家がなんの見返りもなく「無償の善意」で提供してくれることは絶対にありません。専門家を疑えというわけでは決してありませんが、相手を信用して助言を求めたいのであればなおさら、勇気を持って専門家にハッキリ問いただしてみましょう。

「そうやって助言やアドバイスを一生懸命してくださるのは、どうしてですか?なにかウラがあるとかそういう事はないですか?」

「地域の発展のために」とか「御社の発展のために役立つなら喜んで」とか、そういう事を平気で答えるような専門家だったら、まず信用しないほうが良いでしょう。

提案や助言の「限度」を必ずハッキリ聞いておくこと

どういうジャンルや分野であっても専門家の方たちからは様々な「助言」や「提案」をしてもらうことがあります。「こうしたほうが良いですよ」「こうすると有利ですよ」「こういうシステムを導入しませんか?」というような・・・。そういう提案や助言を受けた時には、必ずその限度・限界を確かめておくようにしましょう。専門家の提案の多くは「良いことばかり」が聞こえてきますので、その逆「悪いこと・デメリット・リスク」をきちんと聞いておくことです。

「そのご提案を実際にやろうと思った時に、リスクとかマズいことっていうのはないのですか?」と聞いてみれば良いでしょう。

大丈夫、リスクなんてありませんよというような答えが返ってきたら、まずその提案は胡散臭いと思って間違いありません。

他の専門家の評価や意見を必ず聞いておきましょう

どんな良心的な意見や助言をしてくれる専門家の方であっても、その人だけを信用しきって妄信してしまうのは決して良くありません。同じ地域で仕事をしている他の専門家・・・分野が違っていても結構です・・・の意見や助言も参考にしておくようにしましょう。また、他の専門家の方に人物像や評判を聞いてみるのも一つの手です。それなりに実績や実力のある方、信用のある方なら、同じ地域の別の専門家の方々へも名前はある程度知られているはずですから、ね。

不得意分野や専門範囲の限界を確かめておきましょう

販路開拓の専門家だからと言って、ありとあらゆる業種の販路開拓の助言が出来るわけではありません。士業の方だって、ありとあらゆる分野の専門なわけではありません。どんな専門家にも「得意分野」と「不得意分野」があります。その方にはっきりと「不得意な分野はどういう分野ですか?」と聞くと良いと思います。その答えでその方の人物もうかがい知ることが出来るという一石二鳥な手でもあります。

けど最後は自分で判断

専門家からは専門分野の様々な知識や情報、アドバイスをたくさん受けますが、最後は自分で判断・決定するようにしましょう。専門家の言われるがままに物事を進めてしまうというのは、決して良い結果を産みません。

経営判断・決済を自分自身ですることができるからこその個人事業主です。最後は全部自分の責任において判断・決済をするようにしましょう。