独立開業して個人事業主になって、節税対策しなきゃ、と思ったら・・・?

経費を上手に使うという手はある

「節税対策」のページで「こうやればOKみたいな節税対策なんて実際にはない」と解説しました。それは本当にその通りで払わなきゃならない税金を払わずに済ませる方法なんてないんです。(どうしてもそこに何かあるんじゃないかとそこに固執したいかたは、怪しげなコンサルタントさんとかに相談しに行ってください。私どもの事務所ではそういう支援はしておりません)

けれども、「経費を上手に使う」という方法でいくらかでも「節税対策」に似た効果を狙うことは出来ます。(けど、経費使うんですから結局自分でお金を出すことになります。お金を払わないで良い方法じゃあありませんので、ね) 

例えば車。仕事で使う車(営業車のような)と私生活で使う車を同じ1台で済ませることで、車の購入代金を経費計上できますし、既に使っている車なら固定資産として減価償却費に計上できます。
また、仕事で使うパソコンやタブレット、スマートフォンなどの機器やインターネット通信費なども、実際にはプライベート半分、仕事半分だとしてもほぼ全額経費として計上することが出来ます(→税理士さんや税務署の解釈では「プライベート(=家事)で使っている割合に応じて経費金額を減額する」という事を言う方も居るようですが・・・実際問題、個人事業主はプライベートな電話での会話やスマホ・タブレットのプライベート使用も業務の一環となる場合がホントにあるので、こういう切り分けの仕方はムリがありそうです)

経費を使うとなぜ節税になるのかというのは単純な話です。

  • 売上1000万円で使った経費が300万円だと、所得金額は700万円(=700万円に対して所得税がかかる)
  • 売上1000万円で使った経費が800万円だと、所得金額は200万円(=200万円に対して所得税がかかる)

所得に規定のパーセントを掛けあわせて所得税額を決めるので、所得金額は低いほうが税金はかからないのだから、このようになるべく経費を多く使ったほうが税金は安くなるわけです。

「それじゃ、経費をジャンジャン計上しちゃえばいいんじゃんか!簡単簡単!」なんて言って、何でもかんでも経費にして所得をゼロに近づける、なんていう愚かなマネをしないようにしてください。

経費は業務に必要なものしか認められません

経費を多く使えば節税できるからって、家族で食べた食事代とか、台所で使う冷蔵庫を買い換えた費用とか、リビングで使うオーディオ機器とか、そういう「私生活に使うために払ったお金」まで経費にするというのは認められません。
経費はあくまで「業務を遂行するのに必要に迫られて購入したものの費用や支払った対価」しか認められません。

個人事業主、私生活と仕事をきっちり切り分けるのは難しいでしょうから、明確に線引はできないかもしれませんから、ある程度は認められることもあります。例えば「趣味と実益を兼ねて情報収集のために購入した雑誌代」とか「ノートパソコンを持ち歩くのに購入したブランド物のバッグ」とか・・・(そんなバッグないか^^;?)

けれども、ズルをしようとして何でもかんでも経費にしようとすれば、税理士さんからも嫌われますし、何より税務署(=国税庁)が黙ってません。

節税といっても結局お金は払うことになるんだからよく考えて

節税で経費を使うといっても、個人事業主の場合その「使う経費」を出すのは結局自分です。払うべき税金を低く抑えたいばかりに、必要もない業務機器や事務用品を購入しても、使わなければ結局無駄になってしまってお金を捨ててるようなものです。

サラリーマンから転身して個人事業主になる方の何割かが、「サラリーマン感覚」が抜けなくて「経費は誰かが払ってくれるモノだ」という感覚でついつい使いすぎたり必要もないものを領収書もらってお金払っちゃったりするようです。

自営業(個人事業主)、出て行くお金は全部自分の財布からなんだということを、よく考えた上で経費を上手に使って節税しましょう。