独立開業したら、会計・経理のために会計ソフトを使うのは必須になってきます。では会計ソフト(会計システム)はどうやって選ぶのが良い?

会計ソフトってそもそもナンだ?

個人事業主(個人経営者)にとって確定申告は必須です。少しでも節税したいという方は「青色申告」を申請して行うでしょう(青色申告についてはこちら→「独立開業~青色申告承認申請~」

で、青色申告で決算・確定申告をするには「複式簿記」という方法でご自分の事業(商売)の経理記録をしていかなければなりません。いわゆる「貸方現金・借方売上」みたいなやつです。

さて・・・このページをココまで読んで頭痛くなってきた方、ちんぷんかんぷんな方、そういう方はとにかく使いやすい「会計ソフト」を購入・導入して、日々の売上や経費の記録を会計ソフトでつけるようにしてください。

つまり会計ソフトっていうのはそういう「ナンだか難しい会計・経理の複式簿記っていう記録を、カンタンに出来るようにしたソフト」のことです。
で、この会計ソフトというのが世間には何十種類も出回っているのです(複式簿記方式で経理の記録を付けられるという機能を満たしていれば良いので、開発して販売する会社も多いんですよね。ここらへんは年賀状ソフトがうじゃうじゃたくさんあるのとよく似ています)

代表的(→と、かつて言われていた)な会計ソフトとしては「弥生会計」「勘定奉行」「JDLアイベックス」「ソリマチ会計王」「やよいの青色申告」なんていうのがあります。

また、税理士や会計事務所が推奨してくる(=要するにその税理士や会計事務所が自分の事務所で使っているのと同じシステムで動いている)会計ソフトに、「TKC会計システム」とか「ミロク(MJS)会計システム」なんていうのがあるようです。

「決算機能」「確定申告機能」はほとんど無視して選べ

 これら会計ソフトには共通して幾つかの機能があります。ほとんど全ての会計ソフトに備わっている主な機能としては

  1. 仕訳入力機能(一番メインとなる、「4月4日接待交際費を5,000円現金で払った」みたいな経理記録を記帳していく機能)と、その入力補助機能
  2. 損益計算書・貸借対照表の集計機能(経理や会計のデータから、事業の成績や財産目録などを集計して表示・印刷する機能)
  3. 決算機能(1年間の会計・経理データを集計して、決算つまり最終的に会計資料として確定する機能)
  4. 確定申告機能(決算の書類を元に、税務署へ提出する確定申告書やその関連書類を作成する機能)

上記の主な機能のうち3.4は無視して構いません。「機能がない」という会計ソフトはほとんどありえませんから「ある・なし」を無視するんじゃなくて「その機能が便利かどうか?ほかと比べて優れているかどうか?」という点・・・つまり決算機能や確定申告機能が優れているかどうか?は気にする必要が全くありません。
何故って?
その部分はほとんどの場合、相談している税理士や会計事務所、あるいは商工会議所や商工会などの指導機関の方がご自分に代わりやってくれるからです。(→ここを全部自分でやるという選択肢もありますが、以前の記事→「税理士にお願いすべきかどうか」で解説したとおり、私どもとしては専門家に相談・依頼することを前提としていますので、ね)

それよりも、会計ソフトはとにかく「1」の仕訳入力機能が使いやすいかどうか?が100%だと言って良いでしょう。

日々の業務の中で、合間を見つけて会計データ・経理データを入力していくのは結構労力のいる作業です。
正直いって「頑張っててそれなりに成果を出している事業者であればあるほど、経理や会計作業をしている時間や労力がない」のが現実なのですが、だからと言ってこの「仕訳入力作業」をしないで済ませるわけには行きません。
なので、会計ソフトを選ぶときには、どれほど「仕訳入力作業」がやりやすいか?効率よく出来るか?が一番重要だと考えれば間違いありません。

賢い選び方のポイント

  1. 仕訳入力(=日々の金額や科目の入力)がとにかくカンタンで効率よいものを選ぶ
  2. バージョンアップ・更新などが親切丁寧なものを選ぶ
  3. 特定の税理士や会計事務所でなければ対応してくれない会計ソフトをなるべく避ける

1.は先程説明したから良いでしょう。問題は2、3です。

会計ソフトは「有料」だと思った上で「親切なもの」を選ぶ

無料で使える会計ソフトというのは、基本的にないと思ってください。なぜなら、確定申告を含めた「税金」に関するものは税法(消費税率とか、所得税率とかを決めている法律)が変われば、ソフトの内容もどんどん変わっていくからです。
そういう「法律の改正に合わせて仕様や機能を変更していく」のが会計ソフトというものですから、永久に無料でそういう変更や更新をしてくれるソフトというのはまずありえません。問題はその「有料」が親切かどうか?丁寧かどうか?です。

毎年バージョンアップしなければならない(バージョンアップしなくても使えるけど現実の税法に対応しないから結局使用に耐えない)というような会計ソフトを選んでしまうと、毎年毎年余計な費用がかかります。
また、バージョンアップや仕様変更の度に、ご自分で更新プログラムをダウンロードしたりインストールしなきゃならないのも、忙しい個人事業主にはあまり親切とは言えません。

これらのことをよく勘案して、あなたにとって使いやすい会計ソフトを使用するのが大切です。

ウチが薦める会計ソフト

じゃあ、岸本ビジネスサポートが薦める会計ソフトは何?というと、私自身も使っている「freee」というクラウド会計ソフトがオススメです。

クラウド会計ソフト「freee」がオススメな主な理由は以下のとおり 

  1. 「クラウド」アプリなので、パソコンからでもスマートフォンからでもタブレットからでも、いつでもどこでも会計ソフトを使えて仕訳入力が出来る
  2. 銀行口座の明細やクレジットカードの利用履歴などは、ほとんど何もしなくても自動で記録してくれるから、他の会計ソフトに比べて仕訳入力作業が劇的に効率良い
  3. 専門家や税理士に、リアルタイムでデータを見てもらう事ができるので、確定申告の相談や依頼も非常にスピーディーに出来る
  4. この会計システムだけで、請求書や見積書の発行も出来てしまう
  5. 月額980円という費用がかかるが、他の会計ソフトに比べたら安い(毎年バージョンアップで3万円とか、そういうのに比べたら遥かにお得)

1,2の点は先程からずっと強調している「いかに日々の仕訳入力作業が効率よいか?」の部分です。正直申し上げて、freeeの効率の良さは他を遥かに圧倒しています。

かつては弥生会計が入力しやすいと言われていましたが、その弥生会計と比べても(→実際2011年までは私も弥生会計使っていたので身にしみてわかります)、遥かに効率が良いです。

なにより、iPhoneとかスマートフォンからでも経理データを入力できるので、ちょっとした電車待ちや時間調整で入ったコーヒーショップなどでサクサク経理作業をしちゃう、なんてことも当たり前のように出来ちゃいます。

これらの点については、個別にご相談やご質問頂ければ詳しくご説明いたします。

たかが経理ソフト(会計ソフト)と侮るなかれ

会計ソフト・経理ソフトは事業のオカネの流れや状態を記録するという、地味だけれど非常に重要な役割を果たすソフトです。一度使い始めたら滅多なことでは会計ソフトを変更するということはありませんし、また後から変えようと思ってもなかなか変えられるものではありません。

これから起業しようと言う方、起業して間もないから会計ソフトの選択に迷っているという方、軽く考えないで、ぜひ真剣に考えてください。

ただし、考える際に商売ッ気丸出しのコンサルタントや自己主張ばかり強い税理士・会計事務所の意見に惑わされないように要注意、です。