小さな会社・小さなお店の事業・商売にITをフル活用するとひと口に言っても、それにはいくつか種類があります。

あなたの「ITに関する困りごと・課題・目標」はどれですか?

言葉に出せば「ITを業務や経営に活かしたい」ということでしょうけれども、実際のその内容にはいくつか違いがあります。あなたの会社・お店の場合はどれですか?どういう事をITで実現したいのかを含めて、きちんと整理して考えるようにしましょう。

パソコン・スマホの操作レベルの話

  • Excelを使っていて、こういう操作の仕方が分からない
  • スマホでFacebookやっていて、どうやったらあの人みたいな投稿の仕方が出来るんだろう?
  • タブレットを使って講演やりたいんだけど、プロジェクターにつなぐのにどうしたらイイんだろう?

こういった、ちょっとしたIT機器の操作、取り扱いについての困り事や、「こうしたい」「こうやりたい」というレベルのものが第一段階とでも言うべきものです。
時間とお金をかけてパソコン教室や情報処理専門学校などへ通ったり、あるいは様々なかたちで開催されているスマホセミナーとかパソコンスキルアップ講座のようなものに参加すれば、ある程度解決できるという内容のものです。

テーマ・課題の内容としては「経営の向上」つまり「売上が上がる」とか「顧客が増える」という成果に直結するものではありません(Excelの操作をひとつ覚えたからといって売上が増えるワケじゃありませんよね。またFacebookへの投稿テクニックを覚えたからといって顧客増に直結はしません)。けれども、ここでつまづいてウロウロしていたら、肝心のその先の「活用」や「成果を上げる」ところへいつまでたってもたどり着かないので、軽んじるわけにもいかない、実は大切なテーマです。

ちょっと応用・チョコっとテクニックレベルの話

  • 年賀状ソフトで使っていた住所録をExcelに変換して顧客リストとして活用したい
  • Facebookへ投稿した内容をTwitterにも同時に投稿したい、ブログの投稿も同時に一緒にやりたい
  • デジカメで撮った写真を資料作成に使うのに、もっとスピーディーに手早く取り込みたい

このレベルになると、基礎的なテクニックや知識をバラバラに覚えて使えるだけではなかなか実現できない話になります。また、このレベルのテーマや課題をクリアすると、事務的な作業というかパソコンやスマートフォン、タブレットなどの画面に向かって行う作業にかかる時間が大幅に効率化して削減できます。

つまり、事務作業・裏方的な作業を素早く短時間に完了させることで、本来の業務(=売上を稼いだりお客様を獲得するための業務)や今後の経営課題に取り組むという経営実務により時間をかけられるという風に、間接的に業務の成果に貢献することになります。

ITやその組合せ・仕組みを「情報活用に利用する」レベルの話

  • ホームページやブログのアクセス解析をして、今後のホームページやブログ、Facebookなどでどういう情報発信をしていけば良いか検討する材料にしたい
  • お客様別の売上記録や商品別の売上記録などを集計、分析して今後の営業活動の方針を検討したい
  • お客様とのやり取り、販売記録などをIT機器で一括管理することで、お客様の情報をもっと有効活用したい

このレベルの話になってくると、基本的なITの使い方やちょっとしたテクニックで必要なものをすべて網羅した上で、単なる「パソコンやスマホを使う」というだけでなく「使う事によって普段の業務上の行動が変わってくる」という話になります。

つまり、ITを使って何かが便利になるとか効率良くなるという話ではなくなり、「商売や業務のアピール、告知をレベルアップする」「営業方針や商品構成など売上に直結するノウハウを構築する」「お客様との関係づくりをレベルアップして、さらに新規顧客獲得に繋げる」といった、「経営上の課題そのものに切り込む」という話になります。

テーマとしては「操作レベル」「応用・テクニックレベル」がほとんど

img01 itkeiei160604これまでの私どもの経験から、ご相談・ご質問の皆さまの殆どが「操作レベル」「テクニックレベル」のことをテーマにしていることが多いようです。また私どもで色々行ってきた支援やアドバイスも、大多数がこの2つのレベル。

こういう風にレベル別に示すと「上の方(=活用レベル)に取り組んだほうが良いのでは?」と思いがちですね。もちろん、商売の成果に直結するような行動に活用できるのが一番なのは間違いないのですが・・・いきなりここへ飛んでしまうのは早計で、短絡的にそうやっちゃうとろくな事になりません。

イメージズ図でも示したとおり、土台の部分がしっかりしていないと、その上が実現出来ないというのが、この「IT活用」の大切なポイントです。

しっかり事業・商売にITを活かすために、とにかく基礎的な操作レベルをきちんと克服しておきましょう。

応用・活用に繋がらない操作や利用を避ける

ただ、基礎的な操作レベルをクリアしておくといっても、何でもかんでもパソコンやITの操作をつめ込むように覚えてしまうのでは意味がありません。「その操作を覚えても応用がきかない、」「そのテクニックや応用を覚えても活用に至らない」という操作方法や利用方法は、なるべく避けるべきです。例えば、ということで具体例を挙げておきます。

多機能マウスを駆使して、画像編集をサクサク出来るようになる

グラフィックデザイナーさんとか、画像処理専門の仕事なら必要ですが、普通に物販とかサービス業とかやっていて、こういう操作ってそんなに大切なことですか?それを覚えたからといって、何か業務が効率良くなってお客が増えるというわけではないと思います。むしろ、それほどまでに撮った写真を凝って凝って編集しまくる必要があるのなら、そういう業務を依頼できる専門職の方にお願いして空いた時間をもっと生産的なことに使ったほうが、事業(商売)全体としてはプラスなのでは?

スマホに便利アプリを入れまくって使いまくる

一見、「応用テクニック」を上手に使って効率化し、その先の「経営レベル、活用レベルへ道が開ける」ように思えますが、多くの場合「アプリやスマホ操作に振り回される」結果に終わります。例えば「名刺共有アプリ」とか「名刺管理アプリ」・・・これらのアプリ、大多数の方が使っているというのなら話は別ですが、人によって使うアプリにかなりばらつきがあります。データ共有しようにも出来なかったり、またせっかく名刺スキャンから住所力やアドレス帳作っても、パソコンのメールアドレス帳と連携できなかったり・・・つまり「一見便利」に見えるけど、よくよく突き詰めていくと「余計な作業が発生するばかり」というものも多々有ります。

すべてのレベルを見通して的確にアドバイスできる専門家に相談を

パソコンやITのことにちょっと詳しい程度の方や、パソコン操作の指導を専門とするパソコン教室の先生などに、操作を教わるのはもちろん大いにアリですが、「会社のIT活用」の話を相談する際には、そういった「操作」や「チョコっと応用」レベルの狭い範囲しかアドバイスできない方に頼るのは危険です。

操作やチョコっとテクニックから、経営全体を見渡してIT活用を位置づける事のできる専門家・・・といえば筆頭はITコーディネータですが・・・に相談されることを、ぜひともオススメいたします。